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変革を成功させるための要

先進7か国で一番長い労働時間、OECD加盟国の中で20位以下の低い労働生産性の日本の状況を変えるために、政府はデジタルトランスフォーメーションや法改正も交えて、様々な働き方改革を推進してきました。昨年からのコロナ禍で、多くの企業でビジネスモデルの変革や修正も含め、様々な働き方改革が起き、多くの企業で努力されたとは思いますが、残念ながら、2020年も労働生産性は21位と依然と低いままです。ウィズ・コロナの環境では、多くの企業で引き続き変革を必要としています。しかし、多くの調査研究で示しているように、変革の7割は目標を達成できていません。せっかく変革するのであれば、やはり成果に結び付けたいものです。本コラムでは、組織のパフォーマンスを変革するために経営陣、人事、人事コンサルタントが理解しておくべきことをご紹介します。

 

戦略的変革、製品とサービスの変革、業務プロセスの変革、働き方や仕事の仕方の変革、組織文化の変革など様々な変革がありますが、変革を成功させるには、チェンジ・マネジメント力が重要です。チェンジ・マネジメントのノウハウを教え、効果的な変革の実行を推進する世界最大の協会プロサイの調査で判明している変革失敗の3大要因は以下の通りです。

 

  1. トップマネジメントの支援の欠如
  2. 社員と管理職の抵抗
  3. チェンジ・マネジメント力の不足
  4.  

単発的や近視眼的な変革や改革は失敗します。確実に変革を行う、また継続的に企業や組織を伸ばすためには、長期的視野に立った戦略的な経営改革、また、組織・人事改革や人材開発が不可欠です。長期的な展望で考えられていない変革にはマネジメントのコミットメントもサポートも薄いもので、チェンジ・マネジメントも的確に実行できません。当然、社員もマネージャーも変革の推進力にはなりえませんし、ついても来てくれません。

 

長期的な展望に立つには、企業の目的(存在意義)やミッションに立ち返る必要があります。そして、その変革がミッションやビジョンの達成に不可欠であることを明確に打ち出さなくてはなりません。経営陣全員がこの変革ストーリーを自らの言葉で語り、一丸となっている組織は、確実に変革を成功させています。

 

次に、変革の際、早期から社員を巻き込むことも、変革を成功させるために重要な活動です。人間は自分で考え、決めたことにはコミットし、熱意をもって取り組み、達成していきます。逆に、上が決めて、やらされモードで仕事を振られた場合には、コミットメントもオーナーシップも生まれませんので、効果的な実行も達成も困難です。ですから、メンバーを巻き込む仕組みとプロセスはたいへん変革の成功には不可欠です。

 

ほかにも変革の成功要因はいくつもありますが、まずは、(1)長期的ミッションに基づく変革の方針と計画を設定する、(2)経営陣が一枚岩になる、(3)早期からメンバーを参画させて変革を推進するという3つのポイントを取り入れてみてください。

 

是非、この変化を組織の好転の機会にするために、今お考えの経営変革や働き方改革、組織変革を効果的なチェンジ・マネジメントの原則とプロセスに則って導入してみてはいかがでしょうか?

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